情報整理用として活用中


VoIP


海外のVoIP動向

BT社
電話網のIP化に関しては、3000万の電話回線を毎週15万回線づつ移行していき、最終的に全体が置き換わるのは2010年を予定している。なお、IP網と既存網は並存させず、IP化したエリアでは、従来の電話交換機など設備を残さず、全て撤去する。機器構成としては、「i-ノード」と呼ぶ装置があり、これは利用者情報や課金といったコアサービスを管理する危機で、この装置を4ノード1組として、それぞれの地域の周辺に配備する。一方、各電話交換局は「メトロ・ノード」と呼ばれるリング状のネットワークで集約していく形となる。アクセス回線については、オール光化を推進せず、メタル回線や光ファイバのほか、ブロードバンドのカバー率を上げるため、固定のWiMAX無線を使っている。

BT Fusionは、一つの端末をGSM(=Global system for mobile communications)携帯電話としても、固定電話としても利用できるFMC(=Fixed mobile convergence)サービスであり、2005年9月から正式サービスとして開始している。利用者側から見ると、携帯電話の番号体系であり、もともと仮定にある固定電話の番号はそのままとなっており、オフピーク時(平日夜間と週末)では60分5.5ペンス(約11円)で済み、携帯電話と比較すると、最大で9割以上も安い。

BT fusionから発信する場合は、家庭内に設置しているBT hubへBluetooth経由(2006年6月をめどに、端末を無線LAN対応する予定で、その際は、公衆無線LANサービスを経由しても通話可能となる)でアクセスし、そこからUMA(unlicensed mobile access、基地局制御装置)経由でBTのIP電話網へ入る構成となる。家の外などBluetoothのエリア外に出た時は、端末の接続先がGSMへ自動的に切り替わり、固定と端末をシームレスに結ぶUMA技術を採用し、ユーザには切り替えを意識させないようにしている。通話しながら家の中から外に移動しても音声はとぎれない。

また逆に着信の場合は、端末が家の中にあっても携帯電話にかける通話料金体系が適用される(端末の電話番号が携帯電話の番号体系のため)。さらに言えば、家の中でBT Fusion端末同士が通話するケースでも、携帯電話あての通話レートとなる。よって、本サービスは携帯電話からFMCに近づけていったサービスと言えるが、この仕様では企業が内線電話として利用したい場合などは、料金メリットがそれほど発生しない。よって、今後予定されている法人向けサービスは、UMAではなくSIPを使う予定であり、こちらは固定電話からFMCに近づけるようなサービスになる予定。
(参考記事)日経コミュニケーション2006.1.15号

英BT,固定電話と携帯の融合サービス「BT Fusion」を開始
「BTのパートナーに大きな一歩」,富士通ヨーロッパ社長語る
「現行700のシステムを35まで減らす」,英BTの新システム
電話網IP化で年2000億円のコスト削減,BTホールセールCEO明かす
「固定電話の一部はIPに移行済み」,英BTの電話網IP化計画

ベルカナダ
ベル・カナダが2006年に次世代IPバックボーンを稼働,加入電話も順次移行


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP